成年後見制度とは
成年後見制度とは、判断能力の不十分な成年者(認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等)を法律的に支援・援助するための制度です。家庭裁判所に申立て、その権利を守る援助者(後見人等)を選任し、選ばれた後見人が本人の財産を管理したり、本人の為に診療・介護・福祉サービスなどの契約を締結したりします。
この成年後見制度には、「すでに判断能力が低下している人のための法定後見制度」と「現在は健康で十分な判断能力を保持しているが、今後のことを考えると不安な場合の任意後見制度」の、2つの制度があります。
法定後見制度
すでに判断能力が十分でない人について、家庭裁判所に後見開始の審判の申し立てをして、援助者を選任してもらうものです。審判の申し立てをすると、家庭裁判所において、本人調査・親族の意向確認・判断能力の鑑定・援助者の選任などがされます。本人の有する判断能力の程度の差により「後見」「保佐」「補助」の3つの制度を選べるようになっており、家庭裁判所によって選ばれた成年後見人など(成年後見人・保佐人・補助人)が、本人の利益を考えながら、本人を代理して契約などの法律行為をしたり、本人が勝手に行った不利益な法律行為を後から取り消したりすることによって、本人を保護します。
任意後見制度
今現在は判断能力に問題のない人が、将来自己の判断能力が不十分になった時に備え、事前に後見事務の支援内容についての公正証書を作成して契約を結んでおくものです。
その後実際に判断能力が低下したときに家庭裁判所が後見監督人を選任した後、この契約の効力が発生し、後見人は契約で定められた事務処理を始めることになります。家庭裁判所は、本人があらかじめ選任しておいた任意後見人を家庭裁判所が選任した任意後見監督人を通じて監督するにとどまります。
このように任意後見では、契約後その効力が発生するまでに数10年かかることも考えられるため、併せて「見守り契約」や「任意代理契約」を結んでおくこともできます。
「見守り契約」とは、後見人になる予定の人が本人と定期的に連絡をとりあうことによって、任意後見を開始する時期について相談をしたり、判断したりする契約です。
「任意代理契約」とは、任意後見が開始するまでの間も、後見人になる予定の人に財産管理などの事務を任せる契約です。この「任意代理契約」と「任意後見契約」をあわせて結んでおくことによって、判断能力の衰えにより任意後見を開始させる必要性が生じてから、実際に任意後見が始まるまでの間の期間も、代理人による事務処理が可能となります。
後見監督人と専門職後見人
ご親族の方が成年後見人になる場合や、本人が多くの不動産を所有していたり今後遺産分割協議を行う予定がある場合などには、後見監督人として専門家が選任されることがあります。
また、司法書士などの専門職が後見人に就任する場合もあり、この場合は、より厳格な裁判所とリーガルサポートによるダブルチェックを受けることになり、より適正かつ厳格な後見業務が期待できます。
司法書士は、これらの双方の業務を担当いたします。ご相談下さい。
成年後見の公的補助
(成年後見制度利用支援事業)厚生労働省の事業で、成年後見制度の利用に伴う「申立費用」と「成年後見人等の報酬」の全部または一部を公的に補助する制度です。
(民事法律扶助)日本司法支援センターが、成年後見の「申立費用」を立替える制度です。援助開始決定後、原則として月額返済する必要が生じます。
(成年後見助成基金)全国の司法書士や様々な協力を得て設立した基金です。「成年後見人の報酬」が助成されます。(「申立費用」は助成されません。)
これらの各補助事業や基金等を利用する際には、それぞれ異なる条件が必要となる場合があります。
以上、法定後見の申立て一切・任意後見契約の文案・文書作成から公証役場との打ち合わせなど、必要となる諸手続きを、司法書士が総合的にサポートいたします。
お問い合わせ・ご相談は
お近くの事務所まで
主事務所
神戸電鉄 北鈴蘭台駅 徒歩7分
北神事務所
神戸電鉄 岡場駅 徒歩1分